エンジニアは意外にも信心深いところがある。サーバーをお祓いしたり、デバッグ神社を建てたり、リリースするときにお祈りする。
iOS、Androidアプリを全面リニューアルと一部サービス終了があったので、今までのソースコードへの感謝の気持ちを込めてお焚き上げをすることにした。
今まで稼いだコードへの感謝
弊社では、アプリを全面リニューアルすることにした。
- 外注だったのを内製化した
- Objective-CとJavaで書かれていたのをSwiftとKotlinに置き換えた
- モダンなアーキテクチャにした
外注を行っていたのを内製化するにあたって、中途採用が行われチームができた。人を雇って改善を行っていこうと思うほど、重要なアプリになっていた旧アプリはそれだけの価値があったということになる。
内製化を行ったチームは、初めから内製化をし始めたわけではない。初めにやったことは内製化の価値を示すためにチームは新しいサービスを立ち上げた。サービスは今までには考えられないほどのスピードで開発されチームの価値が示された。ただ、そのサービスも期間限定で好評のうちに終了した。
私たちは、今まで稼いでくれていたが不要になったソースコードに感謝の念を示したいと考えた。検討した結果、お焚き上げをすることにした。
準備
ソースコードの持ち出しの許可をとる
即座にお焚き上げをするとはいえソースコードを無断で持ち出すのは問題がある。書類整理破棄を名目でCTOに持ち出しを打診したところ「お焚き上げをアンオフィシャルでやるならいいよ」と許可をもらった。お焚き上げは有志で行うことになった。
場所決め
IT系の神社といえば神田明神だが、ホームページにはお焚き上げに関する記載がなかったのと、 神札·御守·熊手·破魔矢等のみとのツイート があった。優先順位をつけて探すことにした。
- 目の前でお焚き上げをしてもらえること
- 場所(都内〜遠くても関東)
- 予算(〜数万円程度)
同僚に探してもらったところ、つてで 戸越八幡神社 で行うことになった。ダンボール1箱程度で10,000円だった。割り勘で払うことにした。
印刷
前日に印刷を行った。その辺にあったMacbook Proの箱に詰めた。 そこまで多いソースコードだと思っていなかったが4pt2ページづつ両面印刷して、ほとんど米粒程度のフォントサイズにで印刷されてなんとか見える程度だった。しかしそれでも500枚程度になったので、もしやる機会がある人は気をつけてほしい。Macbook proの箱はちょうどいいサイズの段ボールでできているので、燃えるしどこの会社にもあるのでおすすめです。
当日
10時に戸越八幡神社に集合した。眠い。昇殿参拝を行って継往開来で祈祷をおこなってもらった。お清めされたドラム缶でお焚き上げをおこなった。 燃えていくソースコードを眺めていると「終わった」という気持ちに満たされていった。
おわりに
リニューアルやサービスの終了時にお焚き上げするのをお勧めします。
最後に、感謝の念を込めながらGithubのアーカイブのボタンを押して幕を閉じた。