この記事は、人狼ゲームについて知っていることを前提として描かれています。ゲームのルールについてはググってください。
1章は、主に人狼ゲームのルールや歴史とその背景について語られている。人狼ゲームをやったことある人は読み飛ばしてもいいだろう。
2章は嘘について、人狼ゲームでは公然と嘘をついていいことになっている。そうしなければ、人狼とばれてしまうからだ。村人陣営は嘘を見破らなければならない。この本では「「100%の確率で嘘を見破るしぐさ」は存在しないが、しぐさの中に嘘を発見する手がかりは存在している」としている。その手がかりとして、「身体の反応」や「態度や様子」、「発言に関するもの」がある。それらのより有効な活用法を心理学の側面から考察されている。素人と玄人が別の要素を見て判断していることや発言や報道の傾向は、素人が玄人になるためのヒントとなり、玄人が素人を説得するための材料になる。
3章では、2章を踏まえての議論の進め方や説得について語られている。説得のされやすい人物や方法が心理学的な見地から書かれている。
まとめ
人狼ゲームをうまくなりたい人や、心理学に興味のある人にはオススメの本と言えるだろう。

人狼ゲームで学ぶコミュニケーションの心理学?嘘と説得、コミュニケーショントレーニング
- 作者: 丹野宏昭,児玉健
- 出版社/メーカー: 新曜社
- 発売日: 2015/07/31
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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目次
- 人狼ゲームとは
- 人狼ゲームと嘘
- 嘘とは何か
- 「嘘」を学ぶことは重要
- 仕草から嘘を見破れるか
- 嘘を見破る手がかり
- 嘘を見破る可能性を上げるための方法
- 専門家は嘘を見破れるのか
- 嘘発見器は100%嘘を見破れるか
- 嘘っぽいと思われないために
- 人狼ゲームと議論・説得
- コミュニケーションと説得
- 態度変容に関する基礎
- 説得内容をしっかり吟味しないことも有る
- 「矛盾」は解消したい
- 他人に強制されたくない
- どういう人から説得されやすいか
- 性差
- 知性
- 自尊心
- 不安
- セルフ・モニタリング
- 説得・以来のテクニック
- 都合の悪いことを隠さない
- 結論を明らかにすべきか
- 情報を提示する順番
- ステルスマーケティングはなぜ有効か
- フット・イン・ザ・テクニック
- ドア・イン・ザ・ファイス・テクニック
- 情に訴える
- 議論中に生じる現象
- 多数派と少数派の影響
- 最終的な決定が歪んでしまう
- 人狼ゲームを活用する